「家庭のにきび辞典」タイプ別診断から治療法までD』
尋常性座瘡
尋常性座瘡とは、いわゆる我々が「にきび」と呼んでいるものの正式名称です。
尋常性座瘡は主に10代に発症するにきびですが、大人になるまで症状が続いたり、大人になるに連れて悪化したりする場合もあります。
尋常性座瘡が軽度のものである場合、以下の様な症状が出ます。
ホワイトヘッド
毛穴が完全に塞がれると、皮脂やバクテリア、死んだ皮膚細胞は閉じ込められ、皮膚の表面に白いものができます。
これがホワイトヘッドですが、ホワイトヘッドはブラックヘッドに比べて寿命が短いため治りやすい症状です。
ブラックヘッド
毛穴が部分的に塞がれた状態になると、閉じ込められた皮脂やバクテリア、
死んだ皮膚細胞が徐々に皮膚の表面に排出されブラックヘッドとなります。
見た目が黒いのは汚れによるものではなく、皮膚の色素であるメラニンが空気中で酸化して起こるものです。
ホワイトヘッドは寿命が短いのに対して、ブラックヘッドはよりしっかりとした構造を持っており治療には時間がかかります。
小丘疹
小丘疹とはヘッドが無い、やわらかい出来物で、炎症を起こして赤い状態になります。
膿疱
膿疱はホワイトヘッドに似た特徴を持っていますが、ホワイトヘッドのように炎症は起こしません。
赤く丸い出来物で、真ん中が白か黄色をしています。
これが俗に「にきび」と呼ばれる最も一般的なにきびです。
にきびが重症の尋常性座瘡であるかどうかは、次の小節や嚢胞があるかないかで分かれます。
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小節
これまで述べてきたにきびの種類とは違い、小結節性のにきびは大きく、かなりの痛みを伴い何ヶ月も症状が続きます。
小節は皮膚表面の下にできる大きく硬いにきびです。
一般にこのにきびが発症すると痕になります。
小節が発症した場合、絶対に潰してはいけません。
潰してしまうと皮膚にひどい外傷が出来、治るまでにさらに数ヶ月を要することになります。
嚢胞
小節と一見同じように見えて違うのが、にきび嚢胞です。
にきび嚢胞はうみが詰まっていて、直径2センチにもなる大きなにきびで、さらに痛みが伴います。
他の嚢腫性座瘡と同様に痕になって残ります。
潰すと症状が悪化し炎症がひどくなり、痛みも強くなります。
大人にきび
大人にきびは、30代を過ぎても発症する尋常性座瘡の一種です。
10代の時に全くにきびが無かった人でも発症します。
しかし、にきびは本来思春期のホルモン変化に伴って発症するものなので、
この大人にきびがなぜ成人期に現れるのかという原因はまだ特定できていません。
特に大人になって突然発症するケースについてはまだ研究段階です。
現在のところ30代を過ぎでにきびになる原因として考えられているものは以下の三つです。
10代でにきびを発症した人は、成人期に再び発症することが多いです。
これが主な原因の1つと考えられています。
女性の場合、妊娠するとにきびが再発することが多いです。
月経期間中ににきびが出る女性も多いです。
今までにきびができたことが無い人が、大人になって突然にきびを発症する場合は、体内で何か起こっていると考えられます。
まず皮膚科に相談しましょう。
その他、以下の理由も考えられます。
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薬の副作用
以前にも述べたように、薬物の中にはにきびを引き起こすものがあります。
筋肉増強剤、抗てんかん薬、抗結核薬のリファンピン、イソナイアジッド、リチウム、およびヨウ素を含む薬がその薬物にあたります。
慢性的な圧力
ヘルメットをかぶったりバックパックを背負っているなど、皮膚に負担がかかるとにきびが発症します。
化学物質
工場で働いていると、にきびに似た症状や塩素化ダイオキシンのような化学物質からの長期に渡る被曝で、
塩素座瘡という職業的な皮膚疾患を引き起こす場合があります。
新陳代謝
妊娠中や月経期間に体内のホルモンバランスが変化すると、大人になってもにきびが発症します。
酒さ(しゅさ)
酒さはにきびと誤診されることが度々ありますが、実はにきびとは全く違うものです。
酒さは多くの人が発症しており、ほとんどが30歳以上で発症しています。
一般的な症状としては、頬や鼻、額、顎に赤い吹き出物ができます。
腫れ物や吹き出物、皮膚症といった形で現れるため、しばしばにきびと勘違いされます。
実はこの赤みは、徐々に血管が皮膚に透けて見えてくることと関連しています。
酒さは男性よりも女性の方が発症しやすいものですが、男性の方が症状はひどくなります。
酒さの治療法は、尋常性座瘡の治療法とは全く異なります。
摩擦
この種のにきびは、常に皮膚に圧力がかかっている、繰り返しこする、皮膚を覆う、
熱など外部からの摩擦がかかることによって起こります。
これはスポーツ界などにつきもので、運動選手やその他長期間きつい服を着ることを強いられる職業の人に共通の症状が出ます。
こうした職業には、工場の仕事も含まれます。
工場では繰り返しの動作を強いられるため、皮膚をこすりにきびを発症します。
高温の状況下で作業をすることも炎症をひどくし、にきびの悪化につながります。
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その他、以下のことも原因となります。
ヘッドバンドをつけて、額をこすり皮膚を刺激すること。
長期間楽器を持って、皮膚に摩擦が起こること。
ジーンズであれ、合成繊維で出来た下着であれ、長期間締め付けの強い服を身に着けること。
体にフィットしたブラを着けること。
化粧品
日頃お化粧をする人は、額や頬ににきびを発症しやすくなります。
これは一般に化粧品にきびと呼ばれ、化粧品一般で発症します。
ポマード
くせ毛をまっすぐにしたり、髪をアレンジする際に、多くの男性が油たっぷりのヘアコスメであるポマードを使います。
しかし、ポマードを利用するとポマードにきびが発症しやすくなります。
ポマードにきびは一般に頭皮や額、こめかみ等ポマードが皮膚に触れる場所に発症します。
ほとんどのポマードが、毛穴を塞ぐ化粧品に属します。
ポマードに含まれる大量の油が毛穴を塞ぎ、面皰の生成を招きます。
さらにポマードのその他の成分も皮膚を刺激し、炎症を起こします。
表皮剥離
表皮剥離とは、皮膚をすりむく、引っかくという意味です。
この言葉をにきびで使用するときは、表皮剥離にきびと呼ばれます。
このにきびの名前は、このにきびを発症している人の行為から名づけられました。
頻繁ににきびを潰したり、引っかいたりすると通常のにきびは表皮剥離にきびとなります。
にきびが気になるから頻繁に引っかくのですが、引っかくことで皮膚は刺激されて悪化し、
傷痕となって一生残り、かえっていらだちが増すことになります。
表皮剥離にきびは、傍から見ると膿疱も小節も無いので、たいしてひどいにきびには見えないのですが、本人にとっては深刻な問題です。
皮膚のブツブツを取り除かなければという思いが心理的に患者を追い詰め、表皮剥離にきびとなるのです。
こうなった場合には皮膚科に相談することをお勧めします。
子供にきび
このにきびは新生児特有のにきびで、主に鼻や頬に集中して発症します。
特に治療等はせず、何週間か経つと消えてしまうにきびです。
しかしながら、この子供にきびには注意しなくてはいけない重要な側面もあります。
もし低刺激の石鹸と水による洗浄でにきびが良くならない場合は、幼児用に処方された過酸化ベンゾイルなど刺激の少ない局所薬を使用し、
痕が残らないように処置しなくてはいけません。
それでも駄目なら皮膚科に相談しましょう。
注意が必要な事項
家系
子供にきびは、遺伝的な要素が大きな要因となります。
両親や兄弟に現在にきびがあるか、あるいは過去ににきびを発症したかを確認しましょう。
初期ホルモン生成
幼児には、性ホルモンの初期生成が起こる時期があると考えられています。
特にアンドロゲンはにきびを引き起こすホルモンです。
これが原因となっている場合、子供の発育上の問題が絡んでくるので医療機関に相談しましょう。
発達異常
子供の初期段階におけるにきびは、本来もう少し経ってから起こるべき事が起こっている、
いわゆる発達異常のサインである場合があります。
小児科医に相談し、その可能性があるかどうかを調べてみる必要があります。
薬の副作用
子供の時期には、特定の医薬品によってにきびが発症する場合があります。
こうした薬として挙げられるのは、副腎皮質ホルモンを含んでいるものやヨウ素を含むものです。
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